特別寄稿(小渕 優子先生)

少子化・女性活躍推進について

小渕 優子

 第31回日本臨床モニター学会の開催を心よりお慶び申し上げます。
まず初めに、新型コロナウイルス感染症に対し、日夜、献身的な治療と医療体制を維持してくださっている医療従事者の皆様に、心から深い敬意と感謝を申し上げます。
10月26日、菅総理は所信表明演説の中で、「少子化対策に真正面から取り組み、大きく前に進めてまいります」と力強く宣言されました。
少子化の克服は、歴代政権が唱えながらもなかなか進展が見られず、状況は年々深刻化しています。昨年の出生数は過去最少の86万人でした。加えて今年は、新型コロナウイルスの感染拡大による雇用や医療への不安からか、厚生労働省によると5月~7月の各自治体が受理した妊娠届け出数は前年同期比で約1割減となっており、少子化に拍車がかかるのではと懸念されます。
新型コロナウイルス感染症は、安心して子供を産み育てられる環境整備の重要性を改めて浮き彫りにしました。政府は、これまでも待機児童の解消、幼保教育の無償化、仕事と育児の両立支援、結婚・妊娠・出産支援など様々な施策に取り組んでまいりました。今後は、コロナ禍を経て変化した社会経済環境や国民生活、価値観の変化を踏まえた新たな少子化対策を展開することが重要と考えます。
現在政府では、不妊治療への保険適用や出産育児一時金の引き上げについての議論が始まっていますが、それを支える財源については、全ての世代で公平に負担していくことが必要です。次世代が将来も安心できる全世代型の社会保障制度を実現するため、年齢を基準に線引きするのではなく、応能負担という視点の下、少しでも多くの人に「支えられる側」から「支える側」としてご活躍いただくことで、子ども・子育て分野に財源を振り向け、バランスを見直していくことが必要と考えます。
さて、前安倍内閣では女性活躍の旗を掲げ、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」を制定し、保育の受け皿の整備や育児休業制度の拡充、企業における女性役員の登用に向けた企業への働きかけなどの取り組みを進めてきました。
その結果、総務省労働力調査によれば、この7年間で増加した就業者数444万人のうち約8割の330万人を女性が占め、子育て世代(25~44歳)の女性の就業率は77.7%まで上昇しました。
しかし一方で、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大により、収入や雇用が不安定になっている女性たちについても目配りし、支援する施策も必要と考えます。
私自身、政治家と子育ての両立の中で、働き続けていくことの難しさを経験しつつも諦めることなく、未来へ道をつないでいきたいという思いでいます。
今、我が国は超高齢化社会を迎え、医療ニーズは益々高まり、安心できる医療体制の構築が喫緊の課題となっています。医療現場では長時間労働が当たり前となっており、持続可能な医療・福祉を実現するためにも働き方を見直す必要があると思います。特に、若い女性医師は、出産・育児等とキャリア形成の時期が重なることが多いと伺っています。皆様方には是非、男女を問わず、働く人の健康と生活に配慮し、育児や介護等の個々の事情に応じた多様な働き方を目指していただくようお願いするとともに、周りの方々のご理解とサポートを是非ともよろしくお願いいたします。
最後に、新型コロナウイルス感染症の収束の兆しは見えず、労働環境は益々厳しいものになっていますが、国民の命と健康を守るため、横田美幸会長はじめ会員の皆様の一層のご尽力とご健勝・ご活躍をお祈り申し上げます。

株式会社DEPOC

医療支援事業部(担当:安岡 俊雅)


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第32回日本臨床モニター学会総会
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